東京SP研究会

 

2006年  日本医学教育学会大会 発表  

共用試験OSCE医療面接課題と模擬患者協力に関して必要とされる改善点


共用試験OSCEの目標

学生が、この(正式実施第1版)学習・評価項目を修得し、それに続く臨床参加型

臨床実習を能動的に実践し、患者、国民 から求められる基本的臨床能力を担保して卒業することが最終的な目標である。

(社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構  
                                医学系OSCE事後評価解析小委員会  委員長 田辺 政裕)

共用試験OSCEの位置づけ

   共用試験に出るから綻びを繕うように教育をするというのではなく、それぞれの学校の理念に基づいて医師として具有しておくべき態度と技能が充分に教育され、その中でも必要最低限の部分だけを共用試験OSCEで評価するというのがあるべき姿であると考えている。    続く

教員・学生共通配布資料  続き

   試験のための教育・学習ではなく、各大学で充分な時間と人的資源を費やして、医師とし て必要な技能と態度を教育することが最も重要であり、われわれの願いであることを強調したい。
今後とも、学生諸君も含め皆様からのご意見、ご要望、ご協力を切にお願いする
(社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構 
                                     医学系OSCE実施小委員会 委員長 北村 聖)

共用試験OSCEの医療面接

共通課題 以下の6ステーションを共通課題として実施する
<1>医療面接

標準模擬患者(SP)
SPは各大学で用意する
医療面接のSPは学生が担当することはできない

認定評価者用更新資料から

「シナリオ」
・(略)、シナリオを平易にする方向でレベルをそろえた。
・シナリオの難易度をそろえ、一部シナリオを改変した。
・SPが応えやすいように(以下略)
・SPに分かりやすいように(以下略)

質疑応答 SPに関して

SPさんもかなり情報制限した形で役作りをしているとは考えている。
SPのトレーニングを更におこない、標準化していただきたい
SPの判断で情報を追加してもよい。
SPの反応などをみて決めればよい。
SPさんに協力いただいたお礼という意味も

SPのトレーニングについて

各大学ごとで確保をお願いしている。SPのトレーニングは現時点では計画がない。(まずは評価者のトレーニングから)
SPのトレーニングを十分にしていただきたい。
技術的、または身体的な問題などでSPが標準化できない場合は、そのようなSPを共用試験OSCEには使用しない方が良い

2006年度共用試験OSCE

東京SP研究会が協力(SP養成含む)22校
12月〜7月
1校につきSP8〜12名派遣
派遣までに打合せ練習 3時間×2回
のべ1,320時間の準備
定例会 会場費・交通費 5万円×月2回(準備11月〜3月、6月)のべ60万円

SPの標準化の実態

シナリオの不備
シナリオと評価マニュアルの不整合
シナリオの意図が不明
評価の意図が不明
SPの疑問に答える窓口がない
         ↓
表面的な・臨時の「標準化」しかできない・・・

共用試験実施機構への要望

患者・国民の求める医療者づくりの一環として 市民SPは協力している
市民SPを数多く養成し、協力を得ることは、医療への信頼回復にも役立つ
        ↓↓
SPを「使う」のではなく「協力を得る」認識に
課題作成、見直しにSP(代表者)の参加を

SPの確保と共用試験実施機構

課題作成者によるSP標準化の研修会実施
        ↓
シナリオの疑問をOSCE前に解消
適切な応答標準化の徹底化
SPの質の確保と養成
標準化された評価者と、標準化されたSP

共用試験のレベルで止めないで

医療者のコミュニケーション能力は患者さんとの信頼関係構築に不可欠
共用試験で「医療面接」教育の普及促進

国民が求めているのは説明責任と透明性
共用試験OSCE医療面接のレベルは、あくまで基本にすぎない。継続学習と研修を



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