○佐伯 晴子*1 曽我 邦子*1 中野 一宇*1 高橋 良允*1(*1東京SP研究会)
【目的】医療面接SPから見た共用試験シナリオを演じるまでの問題点を明ら かにする
【方法】平成18年度共用試験23校に参加した東京SP研究会SP30名による自 由記述
【結果】シナリオが演じにくい。
現在のシナリオのままでは「練習」ができない。
演じる上での指示説明が不足している。
シナリオ内容と評価マニュアルの内容に矛盾がある。
シナリオの意図の明確な記述ならびに、シナリオ作成段階からSPと の連携作業を求める声が多かった。
【結論】
東京SP研究会では共用試験実施以前より10年以上OSCE医療面接のSPを担当してきた。第38回医学教育学会で「本格実施された共用試験OSCE医療面接課題と模擬患者協力に関して必要とされる改善点」を発表した。発表では共用試験実施機構へ具体的な要望を述べたが、機構からの回答のないまま平成18年度の共用試験OSCEを実施した。問題の早期解決を図り、共用試験実施機構および医学教育への一般市民の不信をこれ以上深めないために、昨年と同様のテーマを今年も発表する。一般市民がSPをすることで、一般社会の目を入れた医学教育が可能となり、ひいては医療への信頼回復につながると期待してきた。わが国の医療の担い手となる医学生のための共用試験のあり方、とくに医療面接の課題についてのフィードバックを行なう。平成19年度の共用試験OSCEの円滑な実施のために、共用試験実施機構がこれらの改善点への早急に取り組み、模擬患者団体と連携することが強く望まれる。
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